さぶこんシャス

土曜の夜にひそひそと貪り、あとは眠るだけ。

これも“プロレス”だ。「リコシェvsウィル・オスプレイ」のノーカット試合動画を新日本公式が公開

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※動画の公開は「2016年6月7日(火)まで」の期間限定。

世界中のレスリングファン、ファン以外の間でも話題騒然の新日本プロレスベスト・オブ・スーパージュニア公式戦「リコシェvsウィル・オスプレイ」のノーカット試合動画を、新日本プロレスが公開した。これは、ある意味の挑戦だ。劇薬だ。世界のプロレス、スポーツエンターテイメント業界に一石を投じる動画投稿といえる。

 

さて、この動画を放たれて、WWEが世界規模で今年開催する「クルーザー級クラシック」が、どう打って出るか。この試合をなかったことにするか、それとも上回るべく一手を打つのか。

 

「これがプロレスかどうか」なんて評論は、各々のコミュニティや心のなかで納得するまで行えばいいと思う。でも、これは新日本プロレスのリング上で行われてしまった以上、やはり現状では「プロレス」として評価するのが真っ当だ。ただ、これが「プロレスの最高傑作」だとは言わないし、この試合をきっかけにプロレスが別の方向に突き進んでしまうとも思わない。でも、世界のジュニア階級のレスリングとそのファン、これまでジュニア階級のレスリングに興味のなかった人たちには、大きな影響を与えるはず。そう、タイガーマスクや獣神サンダーライガーのように。

 

この動画が世界で評論されることが、吉と出るか凶と出るか。それは来年にもわかるはず。世界のジュニアが大きく、もしくはちょっとだけ変わる時代を目撃できるなんて幸せなこと。しかも日本の、後楽園ホールからね。それに、BOSJはまだまだ終わってない、リコシェvsオスプレイよりもっと凄い試合が、これから待っているかもしれないよ。

 

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サムライTVで放送されたドキュメンタリー『不死鳥・ハヤブサ』がとてもよかった。

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ハヤブサ不死鳥伝説~全日本参戦の足跡~ [DVD]

 

 

サムライTVで5月20日に放送されたハヤブサ選手の追悼番組『不死鳥 ハヤブサ』をやっと見ました。ドキュメンタリーとしてよく出来ていたと思うので、覚書。

 

放送時間は60分。ハヤブサの葬儀から始まり時間は生前に遡る、現役時代の栄光を追いながら当時の試合中継をダイジェストで見られるのが前半。ミスター雁之助や田中将斗との若き日の試合。もちろん華麗な飛び技のシーンは多いが、勝ち試合ばかりではない。ターニングポイントとなった試合が複数選ばれている。そして試合中の事故。事故のシーンは映像ではなく写真で語られる。だが、この演出で良かったように思う。このう60分に、あのシーンは必要なかった。

 

後半の30分では、リハビリやアーティスト活動を精力的に行うハヤブサのシーンが中心。ハヤブサが本当に僅かに、よくなっていく姿には心を動かされるものがある。WMF旗揚げ戦で自ら立ち上がり声を振り絞っての「諦めなければ夢は終わらない。」、ハヤブサのあこがれであったマスカラス兄弟との出会い、ゲストとして招かれた原点メキシコへの渡墨。麻痺が残る身体になってからのハヤブサについてもしっかりと追っている。元付き人でリハビリに協力したミラノコレクションAT、アーティストとしてともにステージに立った矢口壹琅、コマンドボリショイらの証言も。そして急逝。番組は先日のガッツワールド5.8後楽園ホール大会のミスター雁之助による王座戴冠で幕を閉じる。もちろん最後は、「お楽しみは これからだ!」

 

溢れんばかりの試合映像が見られるわけではないし、ハヤブサについて語るレスラーたちもこれまでに十分専門誌などで語ってきた面々なのだが、この番組の悪くないところは追悼番組なのに「湿っぽくない」ことなのだ。亡くなってから日が経っていることもあるんだろうが、追悼というよりは「ハヤブサは伝説になった」という最後のナレーションの言葉が形容としては正しい。これは時間を置いてから放送した価値があると感じた。

 

サムライは最近、中継番組を非常に増やしているのだけれどドキュメンタリー番組というのは少ないですよね。その中で今回の作品は、とってもよかったです。まあドキュメンタリーはお金も手間も掛かりそうですからなあ(ゲス思想)、そう頻繁にはできないか。個人的には『VERSUS』のような番組も好きなんですわ、最近は『新日本プロレス大作戦』みたいな明るいバラエティー番組が求められているのかもしれませんね。まあ、昔から謎のバラエティー番組はサムライのお家芸なのだけれど。無料で見られるBSスカパーでもサムライの番組が一部放送されているし、そういう番組が今のファンや世間には届くのでしょう。

 

でも、この『不死鳥 ハヤブサ』はぜひサムライ視聴者以外にも見ていただきたいですね。叶うことならBSスカパーあたりで放送されないかしら。一応、スカパーに入ってなくても「スカパーオンデマンド」ならいつでもこの放送が見られるはずなので、気になる人はこの機会に是非。

 

いやあ、昨年は天龍引退で沢山プロレスのドキュメンタリーが放送されたけれど、やっぱりプロレスとドキュメンタリーの相性は最高ですよ。国内・海外問わず、CS・地上波を問わず、もっとプロレスドキュメンタリーが生まれるといいですね。

ザ・ファンクス、ハンセン、ブッチャー…往年の名レスラーとアメプロ史を学べる『プロレススーパースター列伝』が無料配信中

どうも、妖怪Kindle無料コミックあさりです。

 

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プロレススーパースター列伝1

 

この1巻では、 ドリー・ファンクJr&テリー・ファンクの「ザ・ファンクス」、スタン・ハンセン、アブドーラ・ザ・ブッチャーのメインストーリーが語られる。しかし、彼らを取り巻くアメプロ界のレジェンドたち、ルー・テーズ、ボボ・ブラジル、ザ・シーク、ブルーザー・ブロディらも脇役を固める。もちろん、なんといっても「アントニオ猪木(談)」という説得力満載の出典と独特の似顔絵でエピソードを語る、アントニオ猪木は影の主役と言っても過言ではなかろう。

 

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ちなみに、蝶野正洋さんが原案を務め、蝶野正洋ほか、某坂口、武藤、橋本、藤波、猪木、ついでに織田信長も木下秀吉も出てくる歴史フィクション(?)『白兵武者』はKindleで3巻まで無料配信中だからね。こっちはちょっとおすすめはしないけども要注目な!