さぶこんシャス

土曜の夜にひそひそと貪り、あとは眠るだけ。

棚橋弘至×オカダ・カズチカ、シングルマッチ全8戦を振り返る。

もう8回もやってるんだね。

 

2016年1月4日の「WRESTLE KINGDOM 10 in 東京ドーム」メインイベントカードが決定。オカダ・カズチカ×棚橋弘至のIWGP戦は、昨年のリマッチだが王者オカダで迎えるvs棚橋@東京ドームは3回目にして初めてのケースになる。

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何回もやってる割には、そのほとんどがIWGP戦。しかも試合後のメッセージ交換も毎回「IWGPは…遠いぞ(ドヤ)」なので、どこでどんな試合だったか忘れがちなんですよ、本当に(自戒)。ということで、過去の「棚橋弘至×オカダ・カズチカ」全シングルマッチを振り返ってみます。ちなみに対戦成績は、棚橋の4勝3敗1引き分けとなっております。

第1戦 2010年1月31日ディファ有明
岡田かずちか壮行試合
○棚橋弘至vs岡田かずちか×
[14分04秒]ハイフライフロー→片エビ固め

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第6試合|01/31(日) 16:00 東京・ディファ有明|Circuit2010 NEW JAPAN ISM

大体、「棚橋×オカダって8回もやったっけ?」と疑問に持つ人は、この試合を忘れてるんですね。しゃーない。ドームでもなければ後楽園でもない。シリーズ中盤に行われた何気ない壮行試合です。でも、これが岡田の棚橋初対戦。試合後、岡田はこのように宣言する。

岡田「俺は新日本の最年少のIWGPの(戴冠)記録、塗り替えるって言ってました。違います。小さかったです。俺が中心になってプロレス変えます!! ありがとうございました」

 

第2戦 2012年2月12日 大阪府立体育会館
IWGPヘビー級選手権試合
×棚橋弘至vsオカダ・カズチカ○
[23分22秒]レインメーカー→片エビ固め

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第8試合|02/12(日) 17:00 大阪・大阪府立体育会館|THE NEW BEGINNING

「レインメーカー」として帰国したオカダが、この年の1.4でいきなり挑戦表明。超高打点のドロップキック、凱旋帰国試合では上手く決まらなかったレインメーカーがズバリと決まり、まさかの王座奪取。当時の棚橋は、IWGPヘビー史上最高となる11度の連続防衛記録を樹立した直後だっただけに、とんでもないインパクトとなった。いわゆる「レインメーカーショック」である。

全く関係ないが、この時マイクアピールひとつ行わなかったオカダの代わりに、挑戦表明した内藤が会場を締めている。こんな言葉で。

内藤「もし俺が不甲斐ない姿だったら、おっきいブーイング、大ブーイングして下さい。ただし、ただし、俺がチャンピオンとしてふさわしい姿でここに戻って来たときは、おっきい、大、大『内藤』コール、よろしくお願いします」

有言実行だね(ゲッソリ)

 

第2戦 2012年6月16日 大阪府立体育会館
IWGPヘビー級選手権試合
×オカダ・カズチカvs棚橋弘至○
[28分06秒]ハイフライフロー→片エビ固め

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第9試合|06/16(土) 18:00 大阪・大阪府立体育会館〜BODY MAKER コロシアム〜|DOMINION 6.16

業界最注目のレインメーカー対棚橋が、まさかの2回連続大阪決着。今度は棚橋が王座奪回に成功した。ツームストンパイルドライバーの切り返し合戦、レインメーカー返しのスリングブレイドなど、現在まで続くおなじみの攻防が生まれたのもこの試合。そして、リマッチにもかかわらず(今でこそ当たり前だが)超満員の大阪を見て、棚橋は涙するのだった。

棚橋「(涙ぐんだ声で)俺は、大阪府立のこの風景を、一生覚えています!(※大歓声)」

 

第4戦 2013年1月4日 東京・東京ドーム
ダブルメインイベントII IWGPヘビー級選手権試合
○棚橋弘至vsオカダ・カズチカ×
[33分34秒]ハイフライフロー→片エビ固め

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第9試合|01/04(金) 17:00 東京・東京ドーム|WRESTLE KINGDOM 7 〜EVOLUTION〜 in 東京ドーム

IWGP奪取に加え、新日全日40周年興行で話題をかっさらい、G1初出場初優勝、プロレス大賞MVPとすべてを手に入れたオカダが、1年前に宣戦布告した東京ドームメインイベントへ最速でたどり着いた。この年から「G1優勝者がドームメインで挑戦する権利」が発生。試合はこの1年で3度目のマッチメイクにもかかわらず、関東では初の棚橋×オカダということもあり、大いに盛り上がった。結果は、3度目にして初めて王者が防衛。

試合時間3334、棚橋の「“棚橋王者時代”にお付き合い下さい」と、猛虎魂を感じさせる試合になった。

 

第5戦 2013年4月7日 両国国技館
IWGPヘビー級選手権試合
×棚橋弘至vsオカダ・カズチカ○
[31分41秒]レインメーカー→片エビ固め

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第9試合|04/07(日) 16:00 東京・両国国技館|INVASION ATTACK

「まさか、うそだろ!?」というほどのリマッチに次ぐリマッチ。ニュージャパンカップを初出場初優勝、G1との夏春連覇を達成したオカダが再挑戦し、再びIWGPはオカダの元に戻った。ツームストンパイルドライバー返しガエシーノが炸裂し、レインメーカーで決着。棚橋の腕攻めに苦しむオカダの姿も、これまでの3戦では見られなかったシーンだったが…試合後コメント。

――右ヒジに攻撃を受けて、腕が上がらないようなシーンもあったようだが?
オカダ「いや、手あがりますよ?別に。上がります。全然痛くないッスよ。余裕ッス。何回でも、どこでも、ヒジでも、ヒザでも、首でも腰でも、どこでも狙ってください」

三味線も上手いレインメーカー。

 

第6戦 2013年8月10日 両国国技館
「G1 CLIMAX 23」Aブロック公式戦
棚橋弘至vsオカダ・カズチカ△
[30分00秒]時間切れ引き分け

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第9試合|08/10(土) 18:00 東京・両国国技館|ブシモ Presents G1 CLIMAX 23

前年度G1覇者のオカダと棚橋が同じAブロックに入る異例の祭典。公式戦は死闘の結果、30分時間切れ引き分けとなった。これまで逆ツームストン、ツームストン返しガエシーノと攻防してきた2人だったが、この日はついに棚橋が掟破りの逆レインメーカーを敢行。逆にオカダのレインメーカーは成功することなく終わる。

 

第7戦 2013年10月14日 両国国技館
IWGPヘビー級選手権試合
○オカダ・カズチカvs棚橋弘至×
[35分17秒]レインメーカー→片エビ固め

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第9試合|10/14(月) 16:00 東京・両国国技館|KING OF PRO-WRESTLING

なんと2013年内に4度目のオカダ×棚橋。オカダが棚橋相手に防衛成功するのはこれが初めてで、現在まで唯一。この試合でも棚橋の逆レインメーカーは炸裂するなど、とにかく棚橋の意地が見えたこの一戦。棚橋の絶対王者以降では、最も泥臭い試合のひとつとも言える。最後は棚橋の逆さ押さえ込み狙いを耐えたオカダがレインメーカーでピン。棚橋はこの試合に敗れたことで、事前に宣言したIWGP戦線撤退を正式に表明する。

棚橋「悔しいけど! 悲しいけど! おさらばだ、IWGP!!」

 なお、3カ月後の1.4では中邑に指名されてIWGPインターコンチネンタル王座に挑戦する模様。

 

第8戦 2015年1月4日 東京ドーム
ダブルメインイベントII IWGPヘビー級選手権試合
○棚橋弘至vsオカダ・カズチカ×
[30分57秒]ハイフライフロー→片エビ固め

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第10試合|01/04(日) 16:00 東京・東京ドーム|WRESTLE KINGDOM 9 in 東京ドーム

脅威の6連戦の後、AJスタイルズという新たな王者級選手の参戦で、なかなか機会のなかった棚橋×オカダが約1年3カ月ぶりにメインイベントに帰ってきた。過去6戦では、ほぼ互角か、オカダ優勢の試合が多かったこのカードだが、なんとこの試合ではオカダを終始圧倒するほどに棚橋が“強さ”を見せつける。まさに「完勝」である。「ついにオカダが、東京ドームで、真の意味で棚橋を超えるのか」と思った新規層のオカダファンたちを絶望の淵に落とし、オカダ本人はまさかの号泣。その上で棚橋は新日本プロレスの「父親」として、オカダを突き放す言葉を贈った。

棚橋「オカダ・・・。オカダー!! ・・・どうだ!? 悔しいか!? ひとこと言っといてやる。よく聞けよ。IWGPは遠いぞ!!」

 前年のG1決勝戦、西武ドームで中邑真輔が見せた、オカダに対する“母性”とは全く逆のモノ。オカダにとって、母親が中邑、父親が棚橋、近所の悪いニーちゃんが石井なのは間違いない。2人の最高傑作、オカダ・カズチカ。今年のG1決勝で行われた、“おさらい”ともいうべき1年ぶりの対中邑真輔では、腕ひしぎ十字固めという奥の手で中邑が雪辱を果たしている。こちらも1年ぶりの東京ドームメインイベントでのオカダ×棚橋、もちろん昨年と同じ結果にはならないだろう。だが結果以上に、成長、進化、プロレスの未来をどれほど見せてくれるのか、期待したい。