リコシェが神戸ワールド大会で”卒業“する可能性は?
卒業…しないよね?
まもなく始まる、ドラゴンゲート年間最大のビッグマッチ「KOBEプロレスフェスティバル2014 7.20神戸ワールド記念ホール」。全知全能王者・YAMATOとフェイスターンから一気に初王座を目指すB×Bハルクのドリームゲート戦ほか、マット・サイダル、獣神サンダー・ライガー参戦など、ワクワクドキドキのジェットコースターバトル的カードが並んでいるが、私がいま一番ドキドキしていることは別にある…。
リコシェ、“卒業”しないよね…?
何を縁起でもないことを…と思われるかもしれないが、振り返るのは2012年の神戸ワールド大会。現在のエイドリアン・ネヴィルことPACが、大会後にCIMAに呼び出されて卒業を発表したのだった。その年も同じように、WWE日本公演からまもなくのことであった。
参考:ドラゲーライヴ Vol.1 神戸ワールド速報まとめ
当時のPACは、すでに海外レスリングニュースサイトで再三メジャー団体との交渉がウワサされており、それを知っている人からすれば「そうか…ついに」という感じではあった。それでも、送り出すにはずいぶん悲しい思いをしたわけで。
それで、なんで今年の神戸ワールドでリコシェが「卒業するのではないか?」というと、2012年と相似することがいくつかあるのである。
2012年、PACは新日本プロレスのベスト・オブ・ザ・スーパージュニアに初出場し、他団体外人ながらベスト4の実績をあげる。今年のリコシェも2回目の出場ながらPACを上回る優勝という栄冠を手にした。文句のない素晴らしい結果だが、ドラゲーファンの親心としては、どこか寂しい思いをしたのではないだろうか。“俺たち・私たちのリコシェなのに…”と。
もうひとつは「ドラゲーNO.1ハイフライヤーの継承」である。当時のPACは11度防衛していたブレイブゲート王座をリコシェに明け渡している。そしてそのブレイブゲート王座をかけて神戸ワールドではリコシェとドラゴンキッドが超絶バトル(あえてこう表現したい)を繰り広げた。そして今年、次世代ハイフライヤーとしてフラミータが非常にプッシュされており、跳び技の派手さに実力と結果がついてきた。そして今年の神戸ワールドでは、ブレイブゲートをかけてやはりドラゴンキッドと勝負をするわけだ。
すべてが似ているわけではない。それでも、何となく心に不安を残す結果が多いのだ。
リコシェは今年のKING OF GATEで外国人として初優勝し、吉野正人からドリームゲート王座まで獲得した。WWEへ旅だった歴代のドラゲー外人でも成し遂げられなかった初の外国人王者として。
なぜ今、このタイミングで?
なぜ親友であり同じユニットに所属する相手から?
なぜ初防衛戦、愛知県体育館大会の“セミファイナル”でYAMATOに敗れたのか?
リマッチの機会は?
ドリームゲート、KOG、BOSJとジュニアタイトルを1年で総なめしたあと、この国で何を成し遂げる?
リコシェは今、代名詞の2回転ムーンサルト「ダブルローテーションムーンサルト」を封印している。体重増加とマネをした親友の大怪我が理由だと言うが、新フィニッシュ「ベナドリラー」は、確かにケガのリスクが極端に少ない技だ。
リコシェは、過去にもWWEのトライアウトを受けて不合格になっているという。その理由は「ただのハイフライヤー」という評価だったのではないだろうか。その後、リコシェは新フィニッシュを携え、ドラゲーのタイトルを制覇し(トライアングルゲート以外)、レスリングに定評のある新日本プロレスで結果を出した。
すべてがWWEへの道を後押ししているようだ。ただし、PACのようにすでにWWEに内定しているというウワサはまだない。それでも“卒業”の可能性はゼロではないだろう。
WWE以外にも、リコシェという才能を欲している国内外団体は多くあるからだ。ちなみに、新日本の「G1 CLIMAX」と「BEST OF THE SUPER Jr.」で外敵として優勝したのは小島聡と飯伏幸太のみ。どちらも後に新日本と契約を果たしている。
ただ個人的に、リコシェはまだ他団体のレスリングにスムースに対応できるレベルにないと見ている。言い方を変えれば、リコシェのレスリングに順応できる団体がドラゲー以外にないのだ。
リコシェの将来のキャリアが輝かしいものであることは疑う余地はない。それでも、そのターニングポイントが現在であるかは、疑問の残るところだ。叶うことならば、もうしばらく“ドラゲーのリコシェ”を楽しみたい。その答えは、次の神戸ワールド大会ではっきりすることだろう。
元ドラゲーでWWEでも活躍したマット・サイダル(エヴァン・ボーン)との競演を純粋に楽しみたい。
●7月20日(日)神戸ワールド記念ホール 大会情報
~ 15 周年記念KOBE プロレスフェスティバル2014 ~
15周年記念スペシャル6人タッグマッチ30分1本勝負
望月成晃、ドン・フジイ、Gamma vs 獣神サンダー・ライガー(新日本プロレス)、“ハリウッド"ストーカー市川、ウーハー・ネイション
(獣神サンダー・ライガー選手より寄せられたコメント)
「今回は呼んで頂きありがとうございます。そしてドラゴンゲートさん15 周年おめでとうございます。」
30分1本勝負:問題龍、パンチ富永 vs ジミー・神田、ジミー・カゲトラ
オープン・ザ・ブレイブゲート選手権試合60分1本勝負:(王者)フラミータ vs (挑戦者)ドラゴン・キッド
第4試合:オープン・ザ・トライアングルゲート選手権試合60分1本勝負
(王者組)土井成樹、Kzy、サイバー・コング vs (挑戦者組)堀口元気H.A.Gee.Mee!!、ジミー・ススム、Mr.キューキュー“谷嵜なおき"豊中ドルフィン
第5試合:インターナショナル・ドリームタッグマッチ60分1本勝負
吉野正人、リコシェ vs CIMA、マット・サイダル
第6試合:オープン・ザ・ツインゲート統一タッグ選手権試合60分1本勝負
(王者組)鷹木信悟、戸澤陽 vs (挑戦者組)T-Hawk、Eita
第7試合:オープン・ザ・ドリームゲート選手権試合60分1本勝負
(王者)YAMATO vs (挑戦者)B×Bハルク
※上記のほかダークマッチとして以下の2試合を開催致します。
・ダークマッチ(1):しゃちほこBOY vs “ミスター・ハイテンション"琴香 vs リョーツ清水
・ダークマッチ(2):スペル・シーサー、K-ness. vs U-T、ヨースケ♥サンタマリア
【ドラゴンゲート15周年記念大会】7月20日 KOBEプロレスフェスティバル2014を完全生中継! - YouTube
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